現在私は30歳の男性です。
普段登山歴はありませんが、
一人または友人同士数人で低高度の山にでかけることがあり、
過去3年間の間に5回ほどの登山に出かけました。
富士登山をした当時のあなたについて教えてください。 |
私が富士登山に挑戦した時の年齢は29歳の時でした。
数度の登山経験を経て、一人で富士登山を達成したいと発起し、
計画・準備を行いました。
登山ルートは吉田ルートを選択しました。
ルート選択の理由は、初心者でも登りやすいこと、初心者向けということで
ネット上でも登山体験談が多く参考にしやすいこと、個人登山のため、
できるだけ難易度の低いルートを選択したいと考えたことです。
なぜツアー参加するのでなく、個人で計画したのか教えて下さい。 |
上記と重複しますが、私は個人で、かつ単独で計画を立てていきました。
志望動機として「富士山の単独登頂を達成すること」を設定したため、
自然とツアーや複数人での登山という選択肢はありませんでした。
ツアー参加費を払わない分、登山用装備にお金をかけられることや、
自分の都合で登山スケジュールを立てられることも、理由として挙げられます。
8月3から4日の1泊2日で出かけました。
大まかな目安として8月上旬のイメージでスケジュールを立て、
7月下旬の天気予報から日程を決めました。
私は新宿発の高速バスを利用し、
午前中に5合目へ到着する形で現地入りしました。
軽食や着替え、装備の確認などで1時間ほどを費やし、12時に5合目を出発しました。
7合目の山小屋に、16時頃到着する計画でいたのですが、
予想以上に体力を使い、小休止をたくさん必要としました。
結局、17時過ぎに宿泊先の日の出館に到着しました。
到着するまでに、持参した携帯食料はすべて食べてしまったのですが、
お腹がペコペコで、さらに計画よりも遅れていたため、
到着後急いで食事をとり、17時半過ぎに仮眠をとりました。
その後、23時に起床、洗顔と手洗いを済ませ、
山小屋の方からお弁当をもらった後、23時半に出発しました。
ゆっくり歩きつつ、7合目までの反省点を踏まえて、
できるだけ一定のペースを崩さないよう気をつけながら登りました。
4時半過ぎに無事山頂へ到着しました。
ご来光までは少し余裕を持っていくつもりでしたが、当日は目安より早く夜明けとなり、
到着とほぼ同時にご来光を拝むことができました。
その後しばらく休んで5時半頃下山を開始、登山道と同じ道で下山し、
11時過ぎに下山完了しました。
登山用品は登山靴は自前のものを購入して用意しました。
その理由は、私の足が少し幅広で、
レンタルのものよりも自分の足の形に合った登山靴が欲しかったからです。
最寄駅のショップで靴を探し、およそ3万円のトレッキングシューズを購入しました。
それ以外の装備はレンタルを利用しました。
靴なしの6点セットが自分にはぴったりでしたのでそちらをレンタルしました。
レンタルの内訳はザック、レインウェア、ストック、ヘッドランプ、
ショートスパッツ、防寒着(フリース)、トレッキングポールです。
その他に肌着として丸首のTシャツと下着、
登山用のズボン(以前に購入し、すでに使い慣れているもの)、
折りたたんでまとめられる薄手のウインドブレーカーを用意しました。
今思い出すとレインウェアで代用できるものでしたので
ウインドブレーカーは不要だったと思います。
靴下も登山用を自前で以前に用意しており、それを使用しました。
肌着と靴下は予備を2セット用意しました。
手回品としてはマスク、耳栓、サングラス、スマートフォン用携帯充電器、
ビニール袋、手拭タオルを2枚、ハンカチ、ポケットティッシュを用意しました。
携帯食料としては、アンパンを2こ、スニッカーズを2本、
袋入りのべっこう飴を持って行きました。
事前に何度か低い山に登っていましたが、
最後の登山から半年ほど経過している状況でした。
その他、体力面の準備としては、近所のジョギングを週3回程度行っていました。
登山開始時は登山用ズボンとTシャツ、
薄手のウインドブレーカーを着てスタートしました。
登り始めてからしばらくは天候も落ち着いていたのですが、
開始後1時間ほどして天候が崩れ始めました。
日が陰り風が吹いてきたので、レンタルしてい た防寒着と雨具を着ました。
寒くはなかったのですが風がやや強く、また若干の息切れなどもあり天候を見つつ、
小休止をマメに取りながら登りました。
雨については、途中降ったり止んだりが繰り返していて、最初は雨具の下を履こうか迷いましたが、
結局履いて山小屋まで登ることにしました。
幸い山小屋に着くまでの間それ以上天気の悪化もなく、山小屋到着時は天気も回復してきました。
それでも、雨は時々降り、また風の強さは変わらずかそれまでよりも強い状況に感じました。
山小屋の中では、Tシャツと下着は着替えました。
雨具は脱いでいましたが、防寒着、登山ズボンで過ごしました。
山小屋を出発して以降は、冷えることを考えて登山ズボン、防寒着、雨具の上下を着て登山を続け、
登頂後下山完了するまで、そのまま行動しました。おかげで身体もあまり冷えず行動できました。
登山開始した時は風雨ありませんでしたが、
若干の肌寒さがありました。登山開始後1時間ほどして天候が崩れ始め、
日が陰り風が吹いてきて寒かっ たです。 ところどころ雨が降ることもありましたが、
雨脚の強いところと弱いところの落差が大きかった印象です。
山頂ではそこまでの強さないものの雨が降る一方、風が大変強く、
着込んでいなければ凍えていたと思います。
思っていたよりも大変で、何度か心が挫けかけました。
意外にも7合目までの道のりがキツく、小休止を挟んでも、
ほどなくバテ始めるということを繰り返していました。
最初の小休止では飴をなめて体力を回復させようとしていましたが、
ほどなく足りなくなり、山小屋に着くまでに持ってきた携帯食料はすべて食べきってしましました。
そのため、弁当以外にも、山小屋で飴等を買い足しました。
しかしながら、7号目から先は身体が慣れてきたせいか、
行軍ペースを保ったのが良かったのかスムーズに進み、
懸念していた高山病にもかかりませんでした。
山頂までの踏破を達成し、ご来光を見た時の感動はひとしおで、
思わず手を合わせて拝んでいました。
改めて、宿願を果たすことができた満足感と達成感を感じ、
その時の感動は今でも忘れることができません。
初めて富士登山に挑戦する登山初心者の方へアドバイスをお願いします。 |
まず計画を立てる際は、必ず余裕時間を作っておくことをお勧めします。
登山中は何が起きるかわからず、
事前に想定しきれないような事態も多く発生するため、
大まかな登山スケジュールを決めた際は、
+1時間程度をバッファとして余分に計算しておくと、
行軍が遅れた際の調整がしやすいです。
装備については、いろいろ持っておくと便利ではありますが、
たくさん持ちすぎると余計な体力を使うことになるため危ないです。
必要最低限を心がけてください。
その際、用品レンタルを利用すると、必要十分なものを手頃な値段で用意することができます。
防寒着を用意するのはイメージしやすいと思いますが、
雨具もそれと同じかそれ以上に重要です。
その際、上着だけでなく足も覆えるズボンが付いているものを用意すべきです。
登山中の動きやすさと寒さ対策になります。
また必要な装備として、パンやおにぎりなど登りながら食べられる携帯食料を挙げます。
どんなに小食な人でも、必ず胃にたまる分を用意してください。
登山中は自分でもびっくりするぐらいカロリーを消費します。
用を足す際、ティッシュも必要ですから、自前で用意してください。
お金の用意もしておくべきです。
当日、私が用意した額は、一万円札、千円札8枚、100円玉20枚の2万円分です。
言わずもがなですが、登山前には身体を十分に休ませ、体調を整えて臨んで下さい。