登山は自然が相手のアウトドアスポーツです。
安全に登山するためには、予期せぬ事態にすぐに対応できるように、事前に準備と道具の使用練習を行うことが不可欠です。
登山当日に道具を用意する場合、リスクを伴います。
以下の質問に自信がない方は、
「宅配レンタル」または、
「事前購入」をお勧めします。
荷物のパッキングは当日すみやかに
行うことができますか?
パッキングと言ってもただ、荷物をリュックに詰めるだけではありません。
重量が分散されるように背面に近い部分に重い荷物を入れて、背面から遠い部分には軽い荷物を収納します。
また、行動食のように頻繁に取り出すものは取り出し易い場所に収納します。
実際に登山に行く用意をすると、思った以上に荷物が多くなります。
すべての荷物を用途に応じて的確に収納するには、時間と経験が必要になります。
初心者の登山者はご自宅で自分に合った収納を考えて頂くことをおすすめします。
起こりうるトラブルの例
準備に時間がかかり、ツアーグループの出発に遅れたり、
時間がなくなる事でスケジュールに余裕が無く、登頂できなくなることがあります。
場合によっては、焦って怪我や事故が起こるケースもあります。時間に余裕を持つことはとても重要です。
登山中、急な雨で雨具やスパッツを
すぐに着用し、自分の体に合った
フィッティング調整が可能ですか?
すみやかに着用、調整できるように事前に練習しておくと、道具を有効活用して登山中の天候変化にすぐに対応でき、
快適に登山できます。また道具のおかげで登頂率も格段にアップします。
起こりうるトラブルの例
富士山の雨は下から吹き上げてくることもある程強烈です。
しっかりとフィットするように自分自身で調整できなければ、真冬並の気温下で雨水が体にしみこんできます。
雨具だけでなく、すべての道具の調整方法は予め理解しておく必要があります。
トレッキングポールをリュックに
装着できますか?
トレッキングポールは登山中に使用するととても便利ですが、
富士山など岩場が多い場所ではポールを短く収納しリュックに装着しておくほうが両手が自由になり、
怪我のリスクを減らすことができます。
この装着方法は、さっき一度聞いたからもう完璧。とはいきません。練習が必要です。
起こりうるトラブルの例
トレッキングポールをリュックに適当に装着したので、気付くと紛失してしまい、
その後の登山に使えず、とても辛い思いをしたケースがあります。
またリュックへの装着方法がわからず、持ったまま岩場を登り下りした結果、滑って怪我をした方もいます。
初めて履く登山靴、
普通の靴と同じだと思っていませんか?
登山靴を初めて履くと普段の靴よりも作りが頑丈で、足回りががっちりとしているため、
足首が動きにくく、初心者は動きがぎこちなくなりがちです。
そのため、事前に登山靴を履いた状態での歩行に慣れる必要があります。
慣れずに歩行を続けると、歩きにくさで逆に疲労がたまってしまうこともあります。
起こりうるトラブルの例
足が異常に疲れてしまい、登頂できないという方もいらっしゃいます。自分にあった紐のきつさを見極めるのも事前準備では重要です。
当日装備がすべて揃ってから、
即、10時間近く歩く自信がありますか?
想像してください。マラソンのように途中リタイヤして終了とはいきません。
スキーのように道具の調子が悪いから滑りきったら交換または調整、なんてわけにはいきません。
山ではリタイヤ=レスキュー要請です。
神戸アウトドアでは、登山を楽しんでもらいたいからこそ、出来るだけ、事前にリスクを小さくしておくことを強くおすすめします。
毎年富士山では、準備不足による
様々な事故が発生しています。
同じ状況にならないためにも、
しっかりと準備して登山に臨んでください。