ザック(登山用リュックサック)の調整は登山を楽にする。

毎週沢山の方が登山に出発しているようでレンタルも大忙しの時期に突入しています。
よく受ける質問の一つにザックの調整方法についてメールで質問を受けますので今回はそのことについてお話したいと思います。

 

 

ザックの調整が必要な理由

ザック(登山用リュックサック)は多くの荷物をコンパクトに運ぶことができる道具です。
このザックを体にできるだけフィットするように調節することにより、登山の疲れや負担が大きく変わってきます。
今は沢山のメーカーから様々な機能を持つザックが登場していますが、
どのザックであってもご自身調整することにより、ザック本来の特徴がしっかりと現れ登山を楽にしてくれます。

もし調整をしないでザックを使用したとすると、せっかくの高機能を使っていない状態になってしまい
とてももったいないです。
ぜひ高機能なザックを使用するのであれば、ご自身で調整して楽に登山ができるように、調整方法を予め練習しておきましょう。

 

 

ザックの重み負担がかかる場所

日本ではランドセルの文化があるので、
リュックサック的なものは「肩で運ぶ」というイメージが大きいですが、
登山用のリュックサックに関しては、荷物を肩で運ぶというイメージでなく、
「荷物を腰で運ぶ」というイメージを大事にしてください。
腰で荷物を運ぶことにより、肩への負担が大きく減り、
登山が楽になります。

ザックの調整に関しては、常に腰の部分に重みが来ているかどうかを確認してみてください。

重さがかかる順番としては、
1番 腰
2番 肩
となります。
肩への負担は腰よりも少ない感じになっているかどうか、調整したザックを背負う時に確認してみてください。

では、次に腰に重さがかかるように調節する方法をご案内します。

 

 

ザックの調整、具体的な方法

ザックの調整方法について説明したいと思います。

1) すべてのザックのストラップを緩めてから、背中に背負ってください。

2) ご自身の手で、腰骨の位置を確認してください。横腹に手を当てて、すすーっと腰のあたりに手をおろしてくると、コツンと硬い骨にぶつかるところがあります。それが腰骨です。

3) 背負っているザックのヒップベルト(腰の周りに来るストラップ)のパッドの中心が腰骨を包み込むよう、ベルトの位置を調整し、カチッとバックルを閉じて、ストラップの長さを調整してください。ご自身の体を確認しながら気持ち良い場所で長さ調節をストップしてください。この時点で、ザックの重みは腰に集中しているはずです。

4) 次に、ショルダーベルト(肩のベルト)の長さを調整しましょう。リュックサックが背中にピッタリとくっつき隙間ができないようにショルダーベルトをゆっくりと引いてください。鏡の前に横向きに立ち、背中とザックの間に隙間がないかどうか確認しながら調節すると良いでしょう。隙間がなくなった場所がピッタリの場所です。

5) 最後にチェストベルト(胸の前のベルト)を調整しバックルをカチッと閉じてください。ここのベルトのバックルを留めることで、ザックが横揺れすることを防ぎ、快適に背負えている状態を保つことになります。

6) 以上でほとんどのザックの調整は完了になります。この他に調整するストラップがあるザックの場合は、その他のストラップもダラダラにならないように調整してください。

ご自身の体つきによって、ストラップの長さは変わってきます。実際にザックに荷物を入れて、調整する練習を何度も行ってみてください。

また登山中にも緩んでくる部分がありますので、ザックを下ろしてから、また背負う時に調整できるよう、練習しておきましょう。